北海道新聞によると
函館新都市病院(函館市)の臨床検査技師だった女性=当時(22)=が自殺したのは過労によるうつ病が原因だとして、女性の両親が病院を経営する医療法人雄心会(函館)に約9400万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が21日、札幌高裁であった。岡本岳裁判長は請求を棄却した一審判決を変更し、雄心会に約5800万円の支払いを命じた。
過労死問題に関わる弁護士でつくる過労死弁護団全国連絡会議によると、過労自殺をめぐる損害賠償請求訴訟で原告側が逆転勝訴する例は「全国的にもほとんど聞いたことがない」という。
判決によると、女性は2009年4月から同病院に勤務していたが、半年後の同年10月に自殺。自殺直前の1カ月間は、新たに超音波検査の技法を習得するための自習時間を含め、時間外労働が96時間に達した。
一審の札幌地裁判決は「短期間でうつ病が発症するのを予測することは難しい」と判断したが、岡本裁判長は「上司は勤務実態を認識しており、時間外労働を削減するなど適切な措置を講じるべき注意義務があった」と指摘した。<北海道新聞11月22日朝刊掲載>
※ このHPでも紹介していますが、時間外労働「直近1ヶ月100時間超」または、「継続的に6か月間80時間超」は、労災リスクが高まる。・・・対策は、経営判断で!