130兆円の公的年金資金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は4日、資産運用の際に投資判断を行う「投資委員会」を年明けにも新設する方針を固めました。

これまで、GPIFはすべての権限が理事長に集まっており、理事長が一人で投資判断を行っていましたが、理事長1人の相場観に左右される可能性があり、批判が出ていました。厚生労働省はGPIFに日銀のような合議制を導入する法改正を検討していますが、法律を変える前にできる組織改正として投資委員会の設置を決めました。この委員会による実質的な合議制に移行することで、より客観的な投資判断を目指します。

投資委員会は三谷隆博理事長、来年1月に就任する水野弘道最高投資責任者(CIO)ら複数の役職員で構成します。常勤の運用委員が選任された場合には、その委員もメンバーに加わる見通しです。