持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく措置として、持続可能な医療保険制度を構築するため、国保をはじめとする医療保険制度の財政基盤の安定化、負担の公平化、医療費適正化の推進、患者申出療養の創設等の措置を講ずる。

1.国民健康保険の安定化
○国保への財政支援の拡充により、財政基盤を強化
平成30年度から、都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等の国保運営に中心的な役割を担い、制度を安定化

2.後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入
○被用者保険者の後期高齢者支援金について、段階的に全面総報酬割を実施

3.負担の公平化等
入院時の食事代について、在宅療養との公平等の観点から、調理費が含まれるよう段階的に引上げ
(低所得者、難病・小児慢性特定疾病患者の負担は引き上げない)
②特定機能病院等は、医療機関の機能分担のため、必要に応じて患者に病状に応じた適切な医療機関を紹介する等の措置を講ずることとする(紹介状なしの大病院受診時の定額負担の導入
③健康保険の保険料の算定の基礎となる標準報酬月額の上限額を引き上げ(121万円から139万円に)

4.その他
①協会けんぽの国庫補助率を「当分の間16.4%」と定めるとともに、法定準備金を超える準備金に係る国庫補助額の特例的な減額措置を講ずる
②被保険者の所得水準の高い国保組合の国庫補助について、所得水準に応じた補助率に見直し
(被保険者の所得水準の低い組合に影響が生じないよう、調整補助金を増額)
③医療費適正化計画の見直し、予防・健康づくりの促進
・都道府県が地域医療構想と整合的な目標(医療費の水準、医療の効率的な提供の推進)を計画の中に設定
・保険者が行う保健事業に、予防・健康づくりに関する被保険者の自助努力への支援を追加
患者申出療養を創設(患者からの申出を起点とする新たな保険外併用療養の仕組み)

平成30年4月1日(4①は平成27年4月1日、2は平成27年4月1日及び平成29年4月1日、3及び4②~④は平成28年4月1日)

その他、第189回国会(常会)提出法律案
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/189.html