相続に際して、定期預金などが法定相続分に応じて自動的に分割されるかどうかが争われた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は6日、「定期預金は自動的に分割されない」との判断を示し、法定相続分に基づいて預金の払い戻しを求めていた原告の請求を退けた。

判決によると、平成22年12月に死亡した女性の定期預金と定期積金について、女性の子供のうち1人が「法定相続分に応じて分割された」と主張し、預け先の京都中央信用金庫を相手取り、払い戻しを求めていた。1、2審はいずれも「自動的に分割される」として、払い戻しを認めた。

しかし、預貯金の相続をめぐっては、最高裁大法廷が昨年12月、普通預金などについて「自動的に分割されず、遺産の分け方を話し合う遺産分割の対象になる」とする決定を出しており、今回はこれを受けた判断。