日本経済新聞によると

簡易裁判所で自動車の物損事故をめぐる訴訟が増えていることを受け、最高裁は訴訟のスピードアップに乗り出す。今秋をめどに審理のモデルをつくり、簡裁に役立ててもらう。弁護士をつける保険が普及したことで長引く訴訟が目立つといい、最高裁は「無用な長期化を避け、当事者の負担を減らしたい」としている。

最高裁によると、昨年、全国の簡裁に起こされた交通事故の訴訟は約1万9千件。10年前の約4倍に増えた。特に請求額が20万円以下の訴訟が急増している。

背景として、損保各社の「弁護士費用特約」の影響が大きく、ある裁判官によると「すぐに和解できるような事故でも、必要以上に細かな主張や証拠にこだわる弁護士が少なくないと指摘している。

最高裁が作成中のモデルは、物損事故の訴訟で争われやすい点を10パターンに類型化した。