時間外労働の上限規制、高度プロフェッショナル制度(高プロ)の創設、同一労働同一賃金の実現に向けた法整備などを盛り込んだ「働き方改革関連法案」が、平成30年6月29日、参議院本会議で可決・成立しました。
この法案を今国会の最重要法案と位置づけていた安倍内閣総理大臣は、成立後、取材に応じて、次のようにコメントしています。
「70年ぶりの大改革であります。長時間労働を是正していく。そして、非正規という言葉を一掃していく。子育て、あるいは介護をしながら働くことができるように多様な働き方を可能にする法制度が制定されたと思っています。これからも働く人々の目線に立って改革を進めていきたい。もちろん、国会で様々な議論があって、これを受け止めながら、そういう視点に立って改革を進めていきたいと思っています。」
関係政省令や通達などは、これから整備されていくことになりますが、これで、改正規定の大枠は決定しました。
平成31(2019)年4月から、時間外労働の上限規制などの主要な改正規定が順次施行されますので、各企業におかれましては、就業規則の整備など、早急な対応が必要となります。
<主要な改正規定の施行期日>
・時間外労働の上限規制
……平成31(2019)年4月(中小企業は1年遅れ)
・フレックスタイム制の清算期間の延長、年休の強制取得制度の新設、高プロの導入など
……平成31(2019)年4月
・同一労働同一賃金関係
……平成32(2020)年4月(中小企業は1年遅れ)
その他の改正規定も含め、同法案の概要と施行期日は、ひとまずこちらでご確認ください。
詳しい資料などが公表されましたら、適時紹介させていただきます。
<働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案の概要(厚労省)>
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/dl/196-31.pdf